より健康なボディへ。「柔軟性」と「安定性」のバランスのすすめ
ヨガと言えば、「柔軟性を高めるための運動」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか? しかし、わたしがヨガを教える上で大切にしているのは、ただただ柔軟性を追求するのではなく、「柔軟性」と「安定性(ストレングス)」のバランスをとること。これは、スポーツにおけるパフォーマンスの向上にとどまらず、体の健康を保つためにも非常に重要です。
ポーズに大切なのは「過程」
ヨガの積極的なファンでなくても、例えば前屈で手がスネにつく、やがて地面につく… そんな柔軟性の向上はやる気を保ち、入門者にとって有益なものです。ただし、柔軟性を「目的」として重視しすぎると、かえって体を傷つけることになりかねません。人の体は骨構造も筋肉も一人一色なため、最適な可動域は自然と異なります。
ですから、大切なのは「ポーズ自体」ではなく「その過程」です。例えば、そのポーズに至る過程で、何の筋肉を使い、それが正しく活性化されているか、いかにして体を支えているか、そういった点に意識を向けることが重要です。
ヨガのポーズは「サンプル写真」の完成形を目指すものではありません。あくまでもガイドであり、それを心に留めておくことが大切です。
「柔軟性」と「安定性」のバランスが体を守る
ストレッチな柔軟性と安定性のバランスは、関節を健康に保つ上でもとても重要な要素です。特に、負荷をかける動きの際に、正しく安定させる筋肉が作用しないと、関節や骨に負担がかかる恐れがあります。そうした負担が積み重なると、関節の摩耗や怪我に繋がる可能性があるのです。
これを防ぐためには、単に体を「柔らかくする」ことにフォーカスするのではなく、関節を守るための「筋力」と「安定性」を同時に高める練習が求められます。英語で “Integrity of the joint”(関節の完全性)と表現されるこの状態は、ヨガだけでなく日常生活や他の運動においても、身体を快適に、そして安全に動かすための鍵となります。
日常生活への影響
「柔軟性」と「安定性」のバランスが取れていると、日常生活でもその恩恵を感じることができます。例えば、長時間のデスクワークや家事で肩や腰が疲れにくくなる、階段の上り下りがスムーズになるなど、身体の動き全般が楽になるのです。
さらに、これらの要素は年齢を重ねても健康的な体を維持するために重要です。加齢による可動域の低下や筋力の衰えを防ぎ、体をしっかりと支える土台を作ることで、長く活動的な生活を送ることができるでしょう。
バランスを意識した練習のすすめ
ヨガの練習では、柔軟性を追求する動きだけでなく、筋肉を活性化させ、体を支える安定性を高めるポーズも取り入れましょう。例えば、以下のようなポイントを意識することが役立ちます。
- コアを意識する: ポーズを行う際に腹筋や背筋などのコアをしっかり使い、体幹を安定させる。
- ゆっくり動く: 動きを急がず、各ポーズに入る際にどの筋肉が働いているかを感じながら練習する。
- バランスを取るポーズ: 片足立ちやプランクなど、安定性を求められるポーズを取り入れる。
- 呼吸を活用する: 正しい呼吸法を使うことで、体をリラックスさせると同時に必要な筋肉を活性化させる。
ワンダーワークスヨガのアプローチ
ワンダーワークスヨガでは、機能的に動くための筋肉をバランス良くつけていきます。それによって柔軟性だけでなく、安定性やストレングスもバランス良くつけていきます。このアプローチにより、身体の完全性を高め、より豊かで健康的な日々をサポートします。
まとめ
柔軟性は確かに魅力的で、健康的な体を作る上で大切な要素です。しかし、それだけでは不十分です。安定性と柔軟性をバランスよく鍛えることで、身体を傷つけるリスクを減らし、長期的な健康と快適さを手に入れることができます。
ヨガを通して、自分の体の声に耳を傾けながら、柔軟性と安定性のバランスを追求してみましょう。それは、ただの運動ではなく、日々の生活や人生をより豊かにするための大切なプロセスになるはずです。